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2014年8月 2日 (土)

木枯し紋次郎 Vol.2 「地蔵峠の雨に消える」

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舞台:日光裏街道足尾内ノ籠
演出:市川 崑 共演:宇都宮雅代

「今夜のうちに明日のことを考える。
十太さんから書状を頼まれるまでは、
明日という日の使い方を前もって思案したことなんかねえ、
あっしです」

放映開始後まもない市川 崑演出のサスペンスフルな作品である
2作目の紋次郎は、多弁です。
まだテレビドラマの紋次郎としてのキャラクタが確立されていません。

木曽路で病の渡世人 十太(高橋長英)と出会った紋次郎は、
死の間際に2通の書状を届ける約束をします。
日光裏街道足尾の内ノ籠の千代(宇都宮雅代)と粕尾の利三郎宛ての2通です。
しかし、その書状は、紋次郎殺害を依頼するものでした。
そうとは知らない紋次郎が、木曽から足尾まで足を運んだ際の、
千代との会話です。

わたしたちは紋次郎ではありませんので、ビジネスで仕事をするにあたっては少なからず計画を作り、頭の中でシナリオを組立て行動するべきです。
紋次郎の生き方は、明日のことを考えない、考えられない生き方です。
わたしたちは明日が考えられるという喜びをかみしめて生きられると
よいですね。しかし、明日があるからといって、翌日に仕事を残すことなく、 今日できることは今日中に片づけてしまいたいものです。
明日のことは計画は立てるものの、どうなるかわかりません。
今日片づけられる仕事を今日片づけるための残業は肯定でくるものです。

本作の原作は「峠」シリーズの作品で、 三筋の仙太郎という主人公を、紋次郎に置き換えた作品です。
他にも同様な作品として、 「峠に哭いた甲州路」、「見かえり峠の落日」等があります。

労咳病みで死期も近い仙太郎は、書状を届けるという目的を得た喜びを、 原作ではセリフでなく、木曽路からの日光裏街道足尾までの目的ある旅の様子を長々をページを割き、心情を次のように説明しています。

”明日のない毎日ばかりを過ごしてきた。
アテのない旅ばかりを続けて来た。
そうした自分が初めて、確固たる目的を持った。
きっと、そのせいに違いない。明日を考えながら、
目的地に向かって旅を急ぐ。
それがこんなにも、気持を熱っぽく充足させるものだとは、
いままで知らなかったことだった。
これが生き甲斐というものかもしれないと、
三筋の仙太郎はふと思った。”

ちなみに本作の舞台である足尾から粕尾に向かう山間に
地蔵峠という地名の場所はありません。
当然フィクションですので構わないのですが、 途中の粕尾峠の北に地蔵岳、その登り口に地蔵平という場所があります。
筆者の開設しているもうひとつのサイト「わたらせからの風」で
紹介しております。参考まで。

jizoudake
前日光 地蔵岳

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